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BGMの心理学 vol.029-2007.08.02号
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こんにちは。齋藤です。
突然ですが、通販で何か買ったことがありますか?
現在、驚異的な売上げで通販界の王者と言われているのが
ジャパネットタカタです。
誰もが一度は、買い気はないのに「つい聞いてしまった」経験が
あるのではないでしょうか。
私も、実際に買ったことはないのですが、
楽しくてよく見ています。
初めは買う気がなかったのに、気づいたら買っていた。
こんな人結構いるみたいですよ。
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「買う気がない人に買わせてしまう」
これはすごいなあと思い、彼の喋り方、声について少し
調べてみました。
まず、彼の声は高い声から低い声まで非常に表現力が
豊かであることがあげられます。
しかも、人間の耳の感度が一番いいところである2500Hz〜4000Hz
くらいの周波数がよく強調されているのです。
主婦が掃除機をかけていても、「あっ、始まった始まった」と言って
テレビを見てしまうのもうなずけます。
そして、更に彼は「繰り返し」をうまくつかっています。
「便利、便利、便利、本当にべんりですよ〜」
「メモリが1ギガ、1ギガ、1ギガ!」
という具合に嫌味なく、繰り返すのです。
このテクニックは古典的な手法ですが、未だに効きます。
前回の店内アナウンスでも言えることですが、繰り返しは
効きます。
最近、店内アナウンスで単純に繰り返すようにアドバイス
したことがあります。
初めはなんだか、違和感を感じるのですが、慣れてくると
これが普通に聴けます。
お客さんは「ほとんど」聴いていないですから、
いかに気づかないうちに耳に入れるかが重要なわけです。
いわゆる無意識の領域というか。
この繰り返しのアナウンスをしつこくかけていると、
今までは全く反応がなかったのに、
「今放送してた、牛乳の特価品ってどこにあるんだい?」
という風に訊かれるようになったのです。
ジャパネットの社長に話を戻しますが、
彼はこの繰り返しを巧みに使って、そして彼独特の声で
見る人、聴く人を魅了していたのですね。
それから、余談ですが彼の方言はただの方言ではなく、
言葉遣いは標準語を使い、、イントネーションだけを残すといった
プロのテクニックが隠れているのです。
喋り方、声の使い方は本当に奥が深いですね。
■編集後記―――――――――――――――――――――――――――――
夏ですね。
海でつかうボートを買ってきました。
最近は押しても、引いても空気が出る
ポンプがあるのですね。
半分の時間で済みます。
ぜひ、お試しください。
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発行元:FERMONDO(フェルモンド)
発行責任者:齋藤 寛(音環境コンサルタント)
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