動物に音楽はどう聴こえる?その2
こんにちは。音環境コンサルタントの齋藤寛です。
動物の話がとても反響がよかったので、前回に続きティボーの逸話をもう一つ。
ティボーがマトラス山脈に行ったとき、夜になってフォーレの「子守歌」を弾いたところ、数千(!)のハイエナや狼が集まったといいます。金縛りにあったように、その場から動かなかったのです。それにしても、数千とはすごいですね。
また、ある夏バッハの練習をしていたときのこと。
10匹ほどのクモがティボーの近くにやってきて、自らの糸にぶらさがってダンスをするように揺れていたのです。
クモにどのような音が聴こえてたかはわかりませんが、ティボーの弾くバッハに酔いしれていたのでしょう。
ティボーは「神経組織に達するという意味では人間よりも、彼らの方が音楽が分かるとさえ言いたい」と言っています。
イルカやコウモリなどの特殊技術を持つ動物たちもうそうですが、犬や猫、もしかしたら庭のバッタなんかもよっぽどすばらしい耳を持っているのかもしれません。
動物と言えば私は昔、猫を飼っていました。その猫がうちに初めてやってきたときはとても警戒していて、一切寄ってきませんでした。それどころか、物置の奥に隠れて、「うーうー」と唸っている始末です。
どんなに美味しいエサを置いても出てくる様子はありません。このような猫はとても頭が良いんだそうです。まあ、頭が良いというか頑固というか……。
こっちがいくら「にゃーお、にゃーお」と鳴いても完全に無視です。
ただ、こっちも人間ですから、負けてはいられません。いろいろ考え、ある方法を思いつきました。
すると、警戒心が薄れてきたようで、こちらに顔を出してくれました。
どんな方法か、ですか?
もったいぶるつもりはないですが、次回にしましょうか。
それでは、また。
この記事を書いている人
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新潟大学教育学部芸術学科でピアノ演奏と音楽心理学を専攻。音や音楽が人の感情におよぼす影響について研究する。飲食店やオフィスなど商用BGMに関するコンサルティング、ビジネス書、専門誌への寄稿、医療学会での講演、ラジオ、テレビ、雑誌などメディア露出も多数。BGMアドバイザーとして音楽を提供する企業への協力や、個人向けに音楽心理カウンセリング(音で心を整える)をおこなうなどその活動は多岐に渡る。
著書に「心を動かす音の心理学」がある
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