好きな音楽、嫌いな音楽
こんにちは。音環境コンサルタントの齋藤 寛です。
好きな音楽と嫌いな音楽。
違いはなんでしょう。
純粋に好きな音楽、作曲家が好き、詩が好き、過去に良い思い出がある。
まだまだ、あるでしょう。
もちろん嫌いな理由もまたあるでしょう。
好きな音楽を聴いた時と、嫌いな音楽を聴いた時では心理学的にどのような変化があらわれるのでしょうか。
好きな音楽を聴けば愉快になるでしょうし、またその逆もあるでしょう。
この程度はだいたい予想できます。
そして、時によっては行動にまで影響を与えることがあります。
過去の実験からおもしろい例を出しましょう。
好きな音楽、嫌いな音楽を聴かせて、氷水に手を浸すというものです。
音楽によっては苦痛に耐える時間や印象が違うのではないか、というのです。
さて、どのくらい違いが出たのでしょう。
好きな音楽を聴いた時は、手を浸す時間が延びました。
逆に嫌いな音楽を聴いた時は、手を浸す時間は同じだったものの、印象評定では「非常に苦痛だった」という結果でした。
好きな音楽は痛みを和らげ、嫌いな音楽は痛みを助長させる効果があるのです。
ただ、「共鳴現象」のところでもお話ししたように、「快適」に「快適」を、「不快」に「不快」を組み合わせたほうがその効果は大きいので、今回の場合は嫌いな音楽を聴かせて、苦痛を助長させる効果の方が、和らげる効果よりも大きいことになります。
この様な効果を使って、音楽療法やBGMに活かされているのです。
それでは、また。
この記事を書いている人
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新潟大学教育学部芸術学科でピアノ演奏と音楽心理学を専攻。音や音楽が人の感情におよぼす影響について研究する。飲食店やオフィスなど商用BGMに関するコンサルティング、ビジネス書、専門誌への寄稿、医療学会での講演、ラジオ、テレビ、雑誌などメディア露出も多数。BGMアドバイザーとして音楽を提供する企業への協力や、個人向けに音楽心理カウンセリング(音で心を整える)をおこなうなどその活動は多岐に渡る。
著書に「心を動かす音の心理学」がある
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