クラシック好きなら絶対チェックしておきたいブルターニュのジャズピアニスト
10年ほど前から強烈に私のピアノ人生に影響を与えているピアニストがいます。ブルターニュ地方出身のディディエ・スキバンです。
このピアニストとの出会いは、とある本屋でした。立ち読みをしていると、随分とセンスのいいBGMが流れてきたのです。ピアノソロだったのですが、それはもう私の中ではBGMの域を超えていました。
ジャズとも言えるが、ただのジャズではない。クラシックの要素もありながら、モダンな和音やパッセージもふんだんに使われています。衝撃が走ったとはこのことです。すぐさま、本屋さんの店員に「このBGMは誰ですか?」聞いたのです。
店員さんは「あー、これは確かCDをかけているので、分かりますよ。この人ですね」と言って、ジャケットを見せてくれました。
すぐに「ディディエ・スキバン」とメモを取りながら、「覚えやすいのか覚えづらいのか分からん名前だな。ヤキソバンか」と訳の分からない覚え方をしながら手当たり次第CDや楽譜を手に入れました。
ジャズの賞などももらっているようなのでジャンルを分けるとすればジャズなのかもしれませんが、クラシックに携わって来た人もそのセンスの良さに惹かれることと思います。楽譜も出ているので、自分で弾くこともできます。モダンクラシックなんてジャンルがピッタリかも。
このピアニストはドリアンモード(旋法)が好きなようで、いろいろなところでDドリアンのスケールを使った曲を書いています。これがたまらなくかっこいいのです。今日、紹介する曲もドリアンモードです。一つのスケールでここまで世界が広がるのはやはり天才がなせる技ですね。
聴いた瞬間に心を奪われますよ。では、お聴きください。
この曲はアルバム、モレーヌに入っています。
Didier squiban – Suite de gavottes des montagnes
この記事を書いている人
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新潟大学教育学部芸術学科でピアノ演奏と音楽心理学を専攻。音や音楽が人の感情におよぼす影響について研究する。飲食店やオフィスなど商用BGMに関するコンサルティング、ビジネス書、専門誌への寄稿、医療学会での講演、ラジオ、テレビ、雑誌などメディア露出も多数。BGMアドバイザーとして音楽を提供する企業への協力や、個人向けに音楽心理カウンセリング(音で心を整える)をおこなうなどその活動は多岐に渡る。
著書に「心を動かす音の心理学」がある
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