ストレスを発散させるにはクラシック音楽をホールより自宅で聴いたほうが良い理由とは
photo © 2008 sameliaz8 , Flickr
クラシックを聴いている人は1%!?
音楽のジャンルの中でも一般的に多くの人が聴いていて人気があるのがロックやポップスです。メディアの露出度や、音楽に強烈に関わるといわれる思春期の特徴を考えるとこれらのジャンルが人気があるのもうなずけます。
でも、このブログを読んでいるあなたはもしかすると、ロックも好きだけどクラシックも好きと言ってくれるかもしれませんね。
クラシックを聴いている人はわずか1%に過ぎないのだとか。うーん、もったいない。
まあ、よくよく考えてみると1%でもすごいのかもしれませんが、時代を超えて愛され、そして人類の才能が詰まった作品群たちなのですからもう少し多くの人が聴いてくれてもいいのになと個人的には思います。
99%の人もクラシックが嫌いというわけではなくて、おそらく聴く機会があまりないとか、そもそも「たいくつな音楽」という固定概念を持っていたり、クラシックを聴いていたのでは女の子にモテないと思っていたりという感じなのではないでしょうか。
クラシック音楽は初めはとっつきづらいのかもしれませんが、一度味わうと離れられなくなる魅力がたくさんあります。
クラシックはロックよりも感情表現が詰まった音楽
クラシックというと「癒し」というイメージがあると思いますが、それだけではなく実は人間らしい喜怒哀楽の感情をたくさん持っていて、それを発散させてくれるパワーがあります。癒しというよりもストレス解消のためにクラシックを聴いてみるのもおもしろいと思います。
クラシックは退屈どころか、ロックやポップスよりも比較にならないくらい感情が込められた音楽です。
喜びや悲しみ、怒りや幸せなど、あらゆる感情がぎゅっと詰まった感情音楽といってもいいくらいなのです。
現代人がストレスを感じるのは、それを「溜めて」しまうから。
ストレスとは人間が生きていく上で必要なものですが、それが過剰になったり、また30年ローンのように長期に渡ったり、無意識にストレスを感じていてそれを溜め込んでしまったりするのが現代人の特徴です。
ストレスを適度に解消してバランスを保っていくには、「感情の表現」がお勧めです。
ストレスを溜めるということは、楽しいとか悲しいとか怒っているという感情を表現できずに溜め込んでしまうことが原因の一つといわれています。
ですから、クラシックのような感情をたっぷりと表現した音楽に身を委ねて自分の感情を代わりに表現してもらうのです。
そうすることで、情動をコントロールしてストレス解消に繋がるというわけです。
自宅でクラシックを聴いてストレスを解消する方法
クラシックのコンサートは良くも悪くも、「お行儀良く」聴くことが求められています。これが敷居を高くしている原因のような気もしますが、まあ仕方ない部分もあるのでしょう。
本当はコンサートホールで「ウホー」とか「イエーイ」「ゲッダーン」などと感情を表現できればいいのでしょうけど、今のところそういうことをすると変態扱いされてしまうので、なかなかできません。
(ゲッダーンてなんだ……)
ということで、クラシックでストレスを発散させるには家で聴くのが一番。
自宅のオーディオでちょっと音量を大きめにして、自分の感情を表現してくれるクラシックに身を委ね、リズムやメロディーに合わせて身体を思いっきり動かしてみてください。ゲッダーンとも言ってください。(Get down!のことです)
曲が終わる頃には天才たちの音楽を味わった満足感と感情を表現した開放感に浸っていることでしょう。
ロックではなく、クラシックで感情を解放していくという体験もなかなか良いものですよ。
今日は、二つほどおすすめの曲を用意してみました。
一曲目は新世界の第4楽章。
これは、何も言うことはありませんね。
単なるクラシック音楽というよりも、もはや人類の遺産です。
ドヴォルザーク 新世界より 第四楽章 指揮:Herbert von Karajan
そして、のだめで有名になった通称ベト7です。
のだめのあのテーマは4分過ぎから登場します。
どちらもすばらしい音楽です。
我慢しないで思いっきり身体を動かして味わってみましょう。
ベートーヴェン 交響曲第7番 第一楽章
この記事を書いている人
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新潟大学教育学部芸術学科でピアノ演奏と音楽心理学を専攻。音や音楽が人の感情におよぼす影響について研究する。飲食店やオフィスなど商用BGMに関するコンサルティング、ビジネス書、専門誌への寄稿、医療学会での講演、ラジオ、テレビ、雑誌などメディア露出も多数。BGMアドバイザーとして音楽を提供する企業への協力や、個人向けに音楽心理カウンセリング(音で心を整える)をおこなうなどその活動は多岐に渡る。
著書に「心を動かす音の心理学」がある
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yukesさんへ
そうですね。映画を思い浮かべると頷けます。
本当はホールで身体を動かしたいのですけどね。