ある「音」に反応する店員さん
こんにちは。音環境コンサルタントの齋藤 寛です。
先日、あるレストランに出掛けたときのことです。
そのファミリーレストランは「音」によって人を動かしていました。
人と言っても、お客さんではなく店員さんのことです。
人がまばらな時間帯だったので細かく観察させてもらいました。
店員さんを行動させる「音」があふれていました。
まずは、入り口の扉を開けると「ピーンポーン♪」
席には注文のボタンが「ピーンポーン♪」
そして、お会計のボタンが「ピーンポーン♪」
おまけに、レジに人が立つと「ピーンポーン♪」
その他、「おーいまだ?」「ちょっと、すいません」「コーヒーおかわり!」などと……。
その隙にもまた、「ピーンポーン♪」。
でも、人間すごいもので、音から自然に体が動くのですね。
それぞれの「音」に対して、「少々おまちくださーい」とか「いらっしゃいませ」とかセリフが決まっているのでしょうね。
どんな忙しい場面でも、的確なセリフを使い分けていました。
以前にもお話した「オペラント条件付け」がここでも行われていました。
「音」による条件付けは日常生活でもたくさんあります。
例えば、「携帯電話」。
気に入った着メロを使ってみたはいいけど、鳴るのは決まって会社からの仕事の電話。
嫌な上司からの電話。
借金取りの電話。(こりゃダメか)
せっかく気に入って使っていた音楽も、条件反射的に嫌になってしまいますよね。
だから、私は好きなクラシックのピアノ曲は着メロには使いません。
後で、練習するときに借金取りを思い出しても嫌ですからね。
それでは、また。
この記事を書いている人
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新潟大学教育学部芸術学科でピアノ演奏と音楽心理学を専攻。音や音楽が人の感情におよぼす影響について研究する。飲食店やオフィスなど商用BGMに関するコンサルティング、ビジネス書、専門誌への寄稿、医療学会での講演、ラジオ、テレビ、雑誌などメディア露出も多数。BGMアドバイザーとして音楽を提供する企業への協力や、個人向けに音楽心理カウンセリング(音で心を整える)をおこなうなどその活動は多岐に渡る。
著書に「心を動かす音の心理学」がある
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