日本人を買う気にさせる音がある――プレジデントがサウンドマーチャンダイジングに注目した!
プレジデント2012.1.2号
先日、雑誌プレジデントから取材を受けました。
テーマは「サウンドマーチャンダイジング」(SMD)。
以前、マーケティングジャーナル(MJ)の一面に載ったときに誕生した造語なのですが、
今回見事にプレジデントさんが採用してくれました。
テーマは「日本人を買う気にさせる「音」とは」です。
プレジデントオンラインのサイトに記事が掲載されていますので、
こちらに引用させていただきます。
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街を歩く途中、突然女優の声で話しかけられて立ち止まる――このように音を出す広告(サウンドサイネージ)などによる販促手法をサウンドマーチャンダイジング(SMD)と呼ぶ。
日本人は音に「涼しさ」を感じるほど聴覚には敏感。
今年2月、ヤマハはポスター状になるTLFスピーカーを用いて、「アサヒ十六茶」の交通広告を都内で展開した。一見普通のポスターだが、近づくとCMの音声が流れるという仕組みだ。
店舗などでBGMに工夫をこらすこともSMDの一つだ。有楽町マルイでは、場所・時間帯ごとで環境に合わせたBGMを東京芸術大・音楽環境創造科が制作している。SMDは他の視覚的なMDと比較すると、音を変えるだけで効果が出るという点で割安でもある。
音環境コンサルタントの齋藤寛氏は、「音は目に見えないだけに、軽視されがちですが、最近は音と感情、脳に関する研究が急速に進んでおり、人の感情を動かすのは確実であることがわかっています」と話す。
「音」の価値は、文化的にも見直されつつある。1960年代末、カナダの作曲家であるマリー・シェーファーは「サウンドスケープ(音風景。ランドスケープからの造語)」という概念を提唱。サウンドスケープを「視覚中心の西洋近代文明に対する反省と聴覚文化復権の試み」としている。日本でも、96年に「残したい日本の音風景100選」(環境省)が選定され、オホーツク海の流氷や京丹後市の琴引浜の鳴き砂などが“音風景”として採用された。
かつて日本人は鐘の音で時刻を知り、虫の音で季節を知った。音への回帰は、自然な流れなのかもしれない。
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プレジデント 2012年1月2日号より
私の名前も使っていただきました^^
サウンドマーチャンダイジングという言葉は今後も注目を浴びると思います。
記事にもあるように、音と感情の結びつきはとても強く一瞬にして人の心を動かす力があります。
しかも、マーケティングに利用したときにもコストが極めて少なく済むためいくらでもテストをすることができます。
ヤマハのような大手が特殊スピーカーを製造しているのも後押しとなるでしょう。
デザインというとまだまだ視覚的な要素が強い印象がありますが、今後は「音をデザインする」という感覚がビジネスに於いても欠かせない要素となることを願っています。
この記事を書いている人
- Twitter:@fermondo
- 齋藤寛のFacebook(お気軽にどうぞ)
新潟大学教育学部芸術学科でピアノ演奏と音楽心理学を専攻。音や音楽が人の感情におよぼす影響について研究する。飲食店やオフィスなど商用BGMに関するコンサルティング、ビジネス書、専門誌への寄稿、医療学会での講演、ラジオ、テレビ、雑誌などメディア露出も多数。BGMアドバイザーとして音楽を提供する企業への協力や、個人向けに音楽心理カウンセリング(音で心を整える)をおこなうなどその活動は多岐に渡る。
著書に「心を動かす音の心理学」がある
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