日常生活でフロー状態に入るための7つの条件
Photo by John Morgan
人間があることをしているときに、極めて高度に集中していて時間を忘れ完全にのめりこんで、価値あるものを作り上げようとしている状態を「フロー状態(忘我の境地)」と呼びます。
これは、アメリカの心理学者ミハイ・チクセントミハイが提唱している概念であらゆる分野で広く認知されています。
このフローの状態に入ることができると、私たちは幸せを感じ価値あるものを作り出します。誰でも、好きなことに没頭していると時間を忘れご飯を食べるのも忘れてしまったなんてことがあると思います。時間どころか、「自分」という存在もどこかいってしまい、ただただ目の前のものに取り組んでいる。
このカンファレンス映像では作曲家について触れていますが、音楽の演奏を例に取るとよく分かります。私が学生の頃は朝から夜までピアノの練習室にこもっていて、一日何も食べなくても心は満足でした。朝方までいっちゃったこともあるかな。あれは、完全にフロー状態といえたと思います。
音楽を作り出したり、演奏することはフロー状態へ入っていくのに最適な要素たくさん持っています。演奏することでいえば、運動能力、記憶、聴覚、リズム、ピッチなどあらゆることを同時にこなしていく必要があります。チクセントミハイが言うように、ある程度「高度」な作業としても十分なものです。音楽にはやはり人間をなにかに駆り立てる不思議な力があるように思います。
チクセントミハイはフロー状態に入る条件として7つ挙げています。
2.ただちにフィードバックが得られる
3.何をする必要があるか分かっている
4.それが難しくても可能なことである
5.時間の感覚が消失する
6.自分自身のことを忘れてしまう
7.自分はもっと大きな何かの一部であると感じる
日々の生活の中でフロー(忘我)に入ることができれば、もっと人生の幸せを感じることができることでしょう。
この映像は2004年のTEDカンファレンスの貴重な映像です。20分程度ありますが、ぜひ観てほしい講義です。
この記事を書いている人
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新潟大学教育学部芸術学科でピアノ演奏と音楽心理学を専攻。音や音楽が人の感情におよぼす影響について研究する。飲食店やオフィスなど商用BGMに関するコンサルティング、ビジネス書、専門誌への寄稿、医療学会での講演、ラジオ、テレビ、雑誌などメディア露出も多数。BGMアドバイザーとして音楽を提供する企業への協力や、個人向けに音楽心理カウンセリング(音で心を整える)をおこなうなどその活動は多岐に渡る。
著書に「心を動かす音の心理学」がある
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fantasiaさん
そうですね。
毎日3時間を10年続けることで、一歩抜きんでると言われますね。