地下鉄でストレスが溜まる理由
朝の通勤ラッシュは本当に疲れますね。
あの満員の車内にいるだけで、ストレスはどんどん溜まっていきます。
電車に乗ってストレスが溜まるのは、パーソナルスペースが狭くなることが一つあげられます。
本 来自分の領域に入っていて欲しくない人がいとも簡単に入ってきて、しかもぐいぐいと押しやられるわけですからストレスが溜まらない方がおかしいくらいです。
それともう一つは騒音です。地下鉄の車内の騒音はどのくらいうるさいか知っていますか。
世界保健機関(WHO)が騒音暴露のガイドライン制限値というのを発表していて、日中が55デジベル、夜間が45デジベルです。
これらを著しく超える騒音を長期に渡って暴露することになるとあらゆる症状が出てきます。睡眠不足、イライラ感、社交性・コミュニケーション能力の低下、そのほか医学的影響はまだまだあるでしょう。
問題の地下鉄の騒音レベルはどのくらいかというと、90~100デジベル。いかに、大きな音にさらされているかが分かるでしょう。
毎日、このような大きな騒音にさらされていることが人間に相当な悪影響を及ぼしていることは近年の研究からも明らかです。
都会にはほかにも多くの「騒音」が溢れています。慢性的に騒音を聞いていると、「聞かないようにする」癖がついてしまいます。大きな音が鳴っているのに、継続的になっている場合はそれに慣れてしまう。
慣れていても、脳には影響を及ぼしているので結果的にストレスという形で身体に現われてきます。
このような騒音ストレスから解放されるには、「静寂」を意図的に作ることをおすすめします。
または、静かな場所に出向いて心を落ち着かせることです。
自然が溢れる場所に行くと、誰もが落ち着き癒やされるには理由があるのです。人間は急激に進化する環境にまだまだついていっていません。
人間の本能的な機能を司る古い脳は数万年前と同じです。あまりの環境の変化にストレスを抱えてしまうという状態が現代人には起きています。都会から離れ、静寂な場に身を置くことで新たな自分に出会うことができるかもしれません。
この記事を書いている人
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新潟大学教育学部芸術学科でピアノ演奏と音楽心理学を専攻。音や音楽が人の感情におよぼす影響について研究する。飲食店やオフィスなど商用BGMに関するコンサルティング、ビジネス書、専門誌への寄稿、医療学会での講演、ラジオ、テレビ、雑誌などメディア露出も多数。BGMアドバイザーとして音楽を提供する企業への協力や、個人向けに音楽心理カウンセリング(音で心を整える)をおこなうなどその活動は多岐に渡る。
著書に「心を動かす音の心理学」がある
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